愛媛展の記録

ヒトノユメ in 愛媛 2011
会場 :萬翠荘2階
http://www.bansuisou.org/
期間 :2011年8月27日(土曜日)〜9月11日(日曜日)入場料:500 円(小学生以下無料)
動員 :延べ2500人
四国ツアー2カ所目は、高橋の故郷からほど近い愛媛県松山市。文学の街として名高い松山の、小高い岡の上に立つ大正ロマンの香り漂う萬翠荘。2階全室を使い、一部屋ごとにテーマを決め、萬翠荘との調和を考えつつも、今までの萬翠荘とはひと味違う会場構成を目指しました。
松山の市民大学「いよココロザシ大学」の授業の一環として、セルフビルドから運営までを協力して頂きました。
会場構成と写真

道後温泉に続く路面電車の通る大街道沿いから小道に入ると、目の前に鬱蒼とした小高い山が見えてきます。「ヒトノユメ」の告知のぼりが並ぶうねった坂道を登ると、そびえ建つ萬翠荘が見えてきます(①)。
2階会場に上がる正面階段の頭上には早くも高橋の詩をかたどったモビールが出迎えます(②)。吹き抜けの階段を上りきると「ヒトノユメin 愛媛」とかかれたアイストップが部屋の扉からせり出す作品に書かれて、溢れ出る詩と色彩の世界観を予感させます(③)。
階段踊り場からは、高橋の詩が一段一段這い上がるよう置かれ(④)、たどって読んでいくと最初の展示室に誘いこまれます。
巡る季節を詩で表したこの空間は、まずは秋から冬の季節の部屋(⑤)そしてつづく隣の部屋が春から夏へとつづきます(⑥)
一度廊下に出て直進していくと、部屋一杯に惹き詰められた舞台が現れます。鉛筆で黒く塗り込まれたこの部屋は高橋の祖父にまつわる詩をメインに、見近な存在としての「死」の感触が足下から立ち上るような感覚を表現し(⑦)、同じサイズの隣の部屋には高橋の「恋」の詩をメインに、生命力あふれるうねりを表現した舞台が現れます(⑧)。
密度の濃い空間から一変、萬翠荘の部屋や丁度品をそのままに生かした空間には、言葉の食卓と、白い箱の上に置かれた幾冊もの羽根の生えたノート。
中には高橋自身が手書きで書いた詩の数々が納められ、美しい白い部屋の中を詩が飛び回っているようです(⑨)。
そして萬翠荘2階中央のメインルームには、なんと部屋全体を覆い尽くす円形の「ぐるぐる」が設置されています(⑩)。高橋の松山初公開の短編物語
「ネコの毛」をイメージしてつくられたこの空間、入り込んで物語を読み終えて、小さな丸い出口から明るいバルコニーに抜け出ることができます。
バルコニーから空を見上げると白井の制作した黄金色の「言葉の羽根」がはためきます(⑪)。
一息ついて部屋に戻ると、巨大なネコの毛の空間の隣には、まるで徳島展の展示の一部が流れ着いたようなかわいいテントが迎えます(⑫)。テントの内側と外側には詩画集『太陽は宇宙を飛び出した』の原画がかかっています。
最後に辿り着いた変形の部屋は、まるで最初から決まっていたように白井の100号連作作品がぴたりと収まり、その向かい側には四国をイメージした波のオブジェが一連の「ヒトノユメ」展の流れを受け止め、終わりとしています(⑬)。
そして、展示3回目にして初めて看板があがったグッツショップ「カケラ屋」は沢山のお客さんとの交流の場ともなりました(⑭)。
写真
徳島展の記録

ヒトノユメ in 徳島 2011
会場1:徳島・第2倉庫アクア・チッタ
会場2:東新町一丁目商店街内仮店舗
期間 :2011 年 7月23日(土曜日)~ 8月15日(月曜日)入場料:500 円(小学生以下無料)
動員 :延べ3000人
2010年の初開催に続き、2人の願いであるお互いの故郷での「ヒトノユメ」展開催の地となったのは、高橋が大学時代に過ごし、バンド活動と共に詩作の世界観を育てた徳島の街でした。
徳島の市街を緩やかに流れる新町川の海への河口付近にある古びた倉庫街。その一角を地元NPO法人アクア・チッタが地域の交流の場を兼ねた多目的スペースとして活動を始める、そのこけら落としとして「ヒトノユメ」展は開催が決定しました。
350平米の巨大な空間を若手建築家の設計、そしてメンバーと地元の大勢のボランティアのセルフビルドにより阿波踊りにも負けない、パワフルな空間が構成されました。
会場構成と写真

会期中新町川を遊覧する周遊船が、特別に会場前の埠頭に停泊、水の街徳島を眺めて着いたのは、会場となる古い倉庫(①:倉庫外観)
倉庫に一歩踏み込むと会場内の全貌は見えず、いくつもの白いテントの屋根が目に入ります(②)。その一つをくぐり抜けると、本の中から溢れ出す海のうねりのオブジェに、高橋の四国に寄せた詩が、美しい白い空間に浮かび上がります(③)。
左右どちらにも進める会場構成となり、来場者は気ままに惹かれる空間に進んでゆきます。
(説明は左から進みます)足下から天井に張られたテントの空間には2人の初出版詩画集「太陽は宇宙を飛び出した」の原画ルームから始まります(④)。
そして、一度テントが途切れまた次のテントの入り口を潜り抜けると、木製の壁に広がる黄金色の波間に漂う絵馬型の作品群。白井が徳島・四国をイメージした空間に高橋の新作の詩が絵馬という四国の札所を彷彿とさせるカタチに納められ、ひとつずつ巡っていきます(⑤)。
その先には2人の出会いとなった「ハナノユメ」(チャットモンチー)のPVで使用された巨大なピンク色のバラの絵が、高橋の妹、美佳さんによる大胆な書で書かれた歌詞と共にたたずみます(⑥)。次は倉庫裏面の開口部からテントの隙間をぬって入ってくる風に涼みながら、古びた本棚の中の、白井が描き貯めたドローイング帳や、布製のオブジェが眺められます(⑦)。
そして、ひと繋がりになっていたテントの空間が途切れた所に、狭い路地のような空間がつづき、壁面にはは白井がHP上で発表していた「COUNT,1」のドローイングが
並びます(⑧)。路地の片面はキャンパスの裏面がむき出しになり、それに沿って歩いていくと色彩が溢れ出す空間に到着します。白井が昨年東京展から描き続けた100号キャンパスの連作が、12枚に増えて登場。高橋の強い意志の漂う詩と共に、この広い空間の中央を見上げています(⑨)。
海辺の倉庫ならではの防波堤を超える階段をのぼって降りると、東京展から漂流して来たような黒いトンネルが、懐かしくあらわれます(⑩)。くぐり抜けると高さ3.6メーターにも及ぶ大天井のテントが再び現れます。
中は高橋自身による、力強い筆跡の詩、そして音と密接に関わって詩を紡いで来た高橋の幼少期を思わせる、楽器のつまった棚(⑪)。
そこからは言葉がカタチとなり溢れ出し、地面をはいあるきます。足下に気を取られたかと思うと、天井高く舞い上がる言葉のモビール(⑫)。
ここでは、高橋の詩が自由に歩き回ります。
そして続くのは、徳島で過ごした高橋の記憶の部屋。
四国の車窓をイメージしたその空間には、本物のJR四国で走っていた電車のシートが納められ、座席に座りながら四国の地に想いを寄せた高橋の詩をじっくり
読み味わえます(⑬)。
最後に、この真夏の海辺の倉庫には扇風機以外の設備は無く会場内で休みながら、
飲み物を飲んでもらう中庭をもうけました。カウンターと椅子が用意され、「立ち飲み屋 久美子」で買った「ヒトノユメオリジナルカップ」に入った飲み物で涼みながら会場を見渡せます(⑭)
(⑮)会場2は、新町商店街の空き店舗を利用して東京展の写真や、資料の展示、また次回松山展での新作の公開制作を行いました。
(⑯)阿波踊りへの参加もしました。徳島市が2011年から新たに造った公募連「心躍る水都・とくしま連」の浴衣のデザインをさせて頂きました。
8月14日には、「ヒトノユメ」のメンバーも浴衣を着て、阿波踊りに参加させて頂きました。背中には高橋の詩(書は、高橋美佳さん)、お揃いの団扇もつくり、会場1でも来場者の方に配って使用して貰いました。(数に限りあり)
写真
東京展の記録
東京展のHP

ヒトノユメ 展 in Tokyo 2010 ~詩と絵の作品展~
会場 :IID 世田谷ものづくり学校 IID GALLERY
http://www.r-school.net/
期間 :2010 年 7 月 17 日(土曜日)~ 8 月 8 日(日曜日) 入場料:500 円(小学生以下無料)
動員 :延べ 1500 人
チャットモンチーのドラムであり作詞家の高橋久美子が、画家の白井ゆみ枝と展覧会を開催。
この展覧会では、高橋が中学生の頃から書き続けてきた“作品(=詩)”を空間で表現したいという想いと、白井独自の世界観を表現した絵が融合したギャラリーを展開。展示空間は全て建築家とメンバーによるセルフビルドにより構成される。
会場構成と写真

作品は、ギャラリーから飛び出して設置された、母親の子宮を表す真っ暗な入り口からスタートし(①)産道であるトンネルを抜けると、目が覚めるような誕生空間に到着(②)。生命力の漲る白井のキャンバスと、壁に直接書かれた高橋の詩が大胆に広がる(③、④)。メインルームを辿りカーテンをめくると、続いては高橋の作詞部屋をイメージしたかわいらしい空間が現れる(⑤、⑥)。ここでは、高橋が中学生の頃から書きためてきた大小の詩が壁を覆う。ここに座り込み、詩と対話するファンの姿も見られた。
さらに進むと、二人による初の詩画集『太陽は宇宙を飛び出した』の原画ルームとなり、ガラリと空気感が変わる。また白井がこれまでに描きためてきた水彩画が山のように積み上げられた(⑦)。次のドアを潜ると(⑧)白井が展覧会までのカウントダウンとして本HPのダイアリーに発表してきた100枚余りのメモ帳サイズのスケッチが壁一面に張り巡らされた(⑨)。また、高橋と白井の出会いの作品であるチャットモンチーの『ハナノユメ』のミュージックビデオに使われた白井の絵と高橋の詩が時を経て、公開された(⑩)。




